売上原価のもう一つの求め方“うくうしくう”について。
下図のように期首と期末に商品の在庫があり、今年の販売個数を
問われたらいくつとこたえますか?
答えは最初にあった在庫と購入した個数の合計から残った個数を
引いて6個と答えることができるでしょう。
売上原価も同じ考え方で解いていきましょう。
下の問題は少し難易度が上がって商品の値段が変わっていますが、
問題ありません。
ようするに今年売った商品はいくらで仕入れたのかという問題です。
答えは最初にあった在庫(30円)と購入した商品(105円)の合計から
残った商品(60円)を引いて75円と答えることができます。
この考え方をただ仕訳の形式に落とし込むと①う・く、②う・し、③く・う
の3つの仕訳になります。
(①の解釈)
期首の在庫は今年は絶対に売り切るつもりなので、
すでに売れたと仮定して減らしておきます。
資産の繰越商品30円が減るので貸方に書きます。
|繰越商品30
その理由として、売上原価が借方に入ります。
売上原価30|繰越商品30
(②の解釈)
仕入れた商品も今年絶対に売り切るつもりなので、
すでに売れたと仮定して減らしておきます。
“仕入”という費用を減らすので、仕入105円を貸方に書きます。
|仕入105
その理由として、売上原価が借方に入ります。
売上原価105|仕入105
(③の解釈)
期首の在庫も仕入れた商品も売ったつもりで売上原価にしましたが、
結果として60円余ってしまいました。それを訂正するために、
売上原価を60円減らします。
|売上原価60
減った売上原価は資産である“繰越商品”として翌年へ引き継がれます。
繰越商品60|売上原価60
“うくうしくう”は非常に覚えやすいですが、試験本番に忘れてしまっても、思い出せるように流れをつかんでおきましょう。
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